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2008.02.19

これはひどい、というのを知人のmixi日記で見付けたのでさらしておく。

アラン・ロブグリエ氏死去 仏ヌーボーロマンの代表作家

2008年02月19日01時07分

 アラン・ロブグリエさん(フランスのヌーボーロマンの作家)が18日、心不全のため仏北西部カーンの病院で死去、85歳。

 仏西部ブレスト出身。ストーリーの一貫性に乏しかったり、心理描写を欠いていたり、といった前衛的なヌーボーロマンの理論を確立した。サミュエル・ベケット、クロード・シモンらとともに50〜60年代、実験的な小説を発表。代表作に「嫉妬(しっと)」「消しゴム」などがある。脚本を手がけた映画「去年マリエンバートで」はベネチア映画祭で金獅子賞を受けた。

これがいかに駄目記事かは以下と比較されたい。

A・ロブグリエ氏死去 フランスの作家
2008年2月19日(火)10:47

* 共同通信

 アラン・ロブグリエ氏(フランスの作家)フランスのメディアによると、心臓疾患で入院中の18日、死去、85歳。22年生まれ。50年代以降、伝統的な小説の形式を否定し、革新的な表現を探求したヌーボー・ロマンの旗手。50年代から本格的な著作活動に入り「消しゴム」「覗くひと」「嫉妬」などを発表して頭角を現した。他の代表作に「迷路のなかで」「ニューヨーク革命計画」など。(パリ共同)

同じ共同通信からやや長く引いたのはこちら。文化面の評判のいい新聞だが、流石である。

A・ロブグリエ氏死去 フランスの作家

2008年2月19日 10時25分

 アラン・ロブグリエ氏(フランスの作家)フランスのメディアによると、18日、西部カンの病院で死去、85歳。直接の死因は不明だが、心臓疾患で入院していた。

 22年、フランス西部ブレスト生まれ。50年代以降、伝統的な小説の形式を否定し、革新的な表現を探求したヌーボー・ロマンの旗手。登場人物の心理分析を排除し、視覚描写を徹底する前衛的作風には難解なイメージもつきまとった。

 農業技師としてモロッコやカリブ海のフランス海外県マルティニクなどで勤務。50年代から本格的な著作活動に入り「消しゴム」「覗くひと」「嫉妬」などの作品を発表して頭角を現した。

 他の代表作に「迷路のなかで」「ニューヨーク革命計画」など。「新しい小説のために」などの評論や、アラン・レネ監督の映画「去年マリエンバートで」の脚本も執筆。映画監督も務めた。
(共同)

比較すれば引用1.がどれほど餓鬼じみた文章かはお判りだろう。「ストーリーの一貫性に乏しかったり、心理描写を欠いていたり、といった前衛的なヌーボーロマンの理論を確立した」には三重の難がある。第一には「——かったり、——したり」というのは、少なくとも今のところはまだ、公的な文章には相応しくない。しかも後半の「といった」以下との繋がりがどうにも変だ。よくデスクが通したね。おたくんとこ、ひどくうるさいのにさ。

難の第二は中立性だ。「ストーリーの一貫性に乏しかったり、心理描写を欠いていたり」という餓鬼じみた駄々には「小説って一貫したストーリーがあって、心理描写があるもんだよね。だけどこの人の作品にはそういうものがないからつまんない。こんなの小説じゃないよ」という主張が簡単に読み取れる。と言うか、読み取って欲しいのであろう。そういう主張は、ブログ立ち上げて書くのは記者としてちょっと、と言うなら(やると大抵すかすかにばれるよ)、2ちゃんねるにでも行って匿名でやればいい。この手のネオリベおんたこ的主張というのは、あそこならよくある餓鬼の主張である。だが署名のない=個人の主張ではない=この場合は新聞の主張と取られかねない場所でやることではなかろう。まして訃報である。死んだ人のことは一応褒めとくもんだよ。

難の第三は通暁である。早い話、訃報で死者をちくっと刺してやる、などというのは、よほど判った人にのみ許されることだ。「何か波乱万丈のストーリーがあって、うんうん、わかるよ、って心理描写がちゃんとしてないと、小説の世界に入り込めないよね」のエモ野郎風情が目論むにしちゃ大それた話だし、そもそも小説の神に愛されていない人間は小説に関する私的な見解を新聞の名で公にしたりすべきではない(個人として馬鹿をさらすのは自己責任だ)。普通はそれが判っているから、中立的な記述に留まるよう努力するのである。

まさか学芸部の人じゃないよね。違うっていって欲しいよ。経済専門だけど昔頑張って読もうとしたことはありました、ならまだ多少の救いがあるから。私がこう言うことを書くのは御紙のクォリティ・ペーパーとしての義務遂行に大いに期待しているからだ。もうちょっとちゃんとして下さいよ。夕刊の記事はもう少しましなのが出るんでしょうね。

p.s.上記記事についてはリンクによって出典が明示されており、従って著作権上の問題はクリアされていると信じているが、駄目と言うなら御一報をいただきたい。こうでもしないと新聞記事はすぐ流れちゃうからね。

p.p.s. ちなみに全文コピーはさすがに修正が入るだろうと思ったからだが、やっぱ入りましたね。充分とは言えないけど、よいことです。

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 佐藤亜紀さんのブログ日記(新大蟻食の生活と意見)に、新聞のアラン・ロブ=グリエ死亡記事に関する批判が掲載されている(2月19日)。佐藤さんは某朝日新聞の死亡記事と共同通信(配信)の死亡記事とを並べて、某朝日新聞が「いかに駄目記事」であるかを詳述なさってい... [Lire la suite]

Notifié le le 2008.02.24 à 19:47

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