SF大賞が決まったらしい。
最相葉月「星新一 一〇〇一話をつくった人」が真面目に書かれた立派な本であることは認めよう。しかしねえ。なんか溜息出ちゃうねえ。いかに、ん万光年の彼方を見詰めるのに忙しくて浮世で今何が起っているかなんて目に入りません、なSFの方々(日本SF伝統の「言語SF」だってさ——やれやれ、そんなレッテルに何か意味があると思うのは内輪だけだ。もう少し公の場で通用する物言いができないのか?)にだって、今年SFのレーベルで出版された作品には他に顕彰すべき作品があったことくらい御判りだろうに。
利権のパイが小さくなればなるだけ、それを囲む人々は保身に走り内輪で慣れ合い、ますますちんけになって、余計、分け合って食べなければならないパイの寸法を縮ませる——端から見てるだけでもうんざりするような保身と慣れ合いのちんけな産物には、誰だって付き合いたくないからだ。てめえら付くもん付いてんのか、ああ? な宦官どものちまちました嫌がらせに辟易して縁を切った身としては、ま、そんなもんだろうね、ではあるのだが、それでも、一度は愛したジャンルを仕切る「業界」のかくの如き劣化は、やはり悲しいものではある。
まあ、終るべきものってのは、こういう風に終って行くものなんだろうけど。
